久野の苦悩

苦悩といえば久野

about eve

「eve」発売から早2ヶ月

ツアーファイナルから1ヶ月

アルバムをより深く楽しめるかもしれない

作曲者ではなくドラマーだからこそできるかもしれない

毒にも薬にもならないかもしれない

ただ何か文書を書きたいだけかもしれない

全曲解説をやってみます。

 

「eve」

美しく奏でられるアコースティックギターの裏で流れる「街の音」は僕も録音しに出かけたのですが、ボツにされたので根に持っています。

理由は夜に録ったため「ストーカーが深夜に女性の後をつける音」のようになってしまったからです。

 

「希望の残骸」

三島君が曲を持ってくる段階でメロディが付いている場合はだいたい名曲なので、ドラムは自然とシンプルなアレンジになる事が多いです。

近頃はドラムをシンプルに削ぎ落とすほど「冒険したなぁこの曲」と思ってしまうので「冒険」の意味がよくわからなくなってしまっているなぁと思います。

 

「エイプリルフール」

この位置に何が来るかでアルバムの印象が大きく変わると思ったので、曲順を決める際は凄く悩みました。

結果、このアルバムは「うた」のアルバムだと思ったのでこの曲順になりました。

 6/8拍子を行ったり来たりする複雑な構成なのに滑らかな聴き味で気に入っています。

 

「lost/stand/alone」

辻「テーレレッテレレー」

久「お、そのリフかっこいいね。誰の曲?」

辻「誰のでもないよ」

久「じゃあそのリフから作ってみようよ」

みたいな感じで作り始めて完成まで漕ぎ着けられた曲です。

エイプリルフールと曲順を逆にするか凄く迷いました。

サビはもっとシンプルなドラムパターンだったのですが、江口P「もっとやれよ」の一言により手数がカオス状態に。

でもあとから聴いて自分らしいドラムだなぁと思ったりするので、自分らしさとは人に教えてもらう事もあるのだと思います。

 

「切り札」

小学生の頃「遊戯王デュエルモンスターズ」というゲームボーイのソフトを友人と遊んでいて喧嘩になった事があります。

激闘の末僕は泣いてしまい、静寂とゲームボーイのBGMが鳴り響く部屋の切なさを今でもふと思い出します。

何故か思い出話をしてしまいましたが、叩くと楽しいのでドラムをやっている人はコピーしてみてください。

 

「somehow」

久しぶりに飯田君が作ってきた曲です。

ボーカリストが自分で作った歌詞を独白の様に歌うのは、また普段のシネマとは違った良さがあるなと思ったりします。

今の所2年に1回とスポーツ大会のようなペースでの作曲となっているので、ペースを上げてもっと名曲を世に出していきたいですね。

 

 「crysis maniac」

演奏していて楽しい曲というのもアルバムには重要で、5拍子でこんなにファニーな仕上がりの曲は他に存在するのでしょうか。

とはいえドラムはかなり激しく、尊敬する大学の先輩たちがやっていた「ALLie」というハードコアバンドをイメージしています。

ツービートがやっぱり好きなんです。

 

「person on the planet」

ツアーでは「フェス受けを狙って横ノリの曲をついに作りました!」なんて言っていましたが、僕たちがそんな曲作りをするわけもなく、できるわけもなく、そもそもこんなややこしい曲がノリやすいわけもないのです。

そのややこしさときたら、「blueprint」製作時にややこし過ぎて一旦お蔵入りにしたほどですから。

横ノリではあるけどね。

ただ「ややこしい曲をキャッチーにみせる」というのはシネマでやりたい事のひとつなので、ライブではああいった位置を担ってもらいました。

楽しかったな。

 

 

あー。電車が目的地に着いてしまった。

続きはまた今度、書くかも書かないかもしれません。